AI Infrastructure2026-10-03Ars Technica

RAM不足は2028年まで続く見通し、AI需要が価格を押し上げ

RAM業界の幹部によると、世界的なメモリ不足は2028年まで続く見通しで、価格への圧力はすでに2027年向けの契約にも表れています。2027年納入分のメモリは2026年水準よりかなり高値だといい、供給が需要に追いつけていないことを示しています。 最大の要因はAIインフラです。学習・推論クラスタを構築するデータセンターは、高帯域メモリ(HBM)と標準DRAMを大量に必要とします。HBMは製造が複雑で、大規模AI向けアクセラレータに優先的に回されるため、特に制約が厳しくなっています。こうした高付加価値製品へ生産能力がシフトするほど、コンシューマー機器、サーバー、ネットワーク機器、エッジハードウェアに回る分は減っていきます。 結果として、テクノロジー業界全体でコストが上がります。ノートPC、スマートフォン、ゲーミング機器、クラウドインスタンスが影響を受け、小規模なAI企業はモデルの学習や展開に必要なメモリを確保するのに苦労するかもしれません。AI企業にとってメモリの調達は単なる予算の問題ではなく、モデルをどれだけ早く学習できるか、何人のユーザーに提供できるか、推論を経済的に回せるかどうかを左右します。 不足が長引けば、ベンダーはモデルの最適化、小型の量子化版の利用、ワークロードのスケジューリング効率化へと向かう可能性があります。代替メモリ技術や新しいパッケージ手法への関心が高まることも考えられます。ただしファブの建設には何年もかかり、数十億ドル規模の投資が必要なので、供給はすぐには調整できません。 新しい生産能力が立ち上がるまで、買い手はタイトな需給と価格の変動を覚悟する必要があります。企業には長期契約、慎重なキャパシティ計画、メモリをより効率的に使う設計が求められます。消費者は端末価格の上昇や、メモリを多く積む構成の減少という形で影響を受けるかもしれません。2028年まで続く不足は、AIブームがアルゴリズムだけでなく物理的なサプライチェーンに支えられていることを思い出させます。メモリはスタック全体でもっとも重要なボトルネックのひとつになったのです。

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