AI Coding2026-09-11
OpenAI Blog
CodexとChatGPTで新たな抗菌薬を探索、AIが創薬の現場を変える
セサル・デ・ラ・フエンテ氏の研究室が、薬剤耐性菌に対抗する新たな抗菌薬の発見という緊急の課題にCodexとChatGPTを投入している。研究チームはこれらのAIツールを使い、現存する生物と絶滅した生物の両方のゲノムから有望な抗菌薬候補を探索している。人手で確認するには非現実的なほど巨大なゲノムデータセットを、AIが高速に処理する形だ。
このプロジェクトは、AIのコーディング・推論ツールがソフトウェア作業だけでなく計算生物学にも応用できることを示している。大規模言語モデルと分野特化型のワークフローを組み合わせることで、どの分子に治療の可能性があるかを素早く仮説化し、検証できる。特に絶滅種のゲノムは興味深い探索源だ。現代の生物にはもう残っていない防御のための遺伝情報が含まれている可能性があるからだ。
抗生物質耐性は拡大を続ける健康危機である。従来の創薬パイプラインは遅く、コストが高く、進化し続ける病原体に追いつけなくなっている。AI支援のアプローチは、こうしたタイムラインを圧縮し、従来手法では見落とされていた候補を浮かび上がらせる手段になり得る。
デ・ラ・フエンテ氏の取り組みは、科学分野でAIエージェントを活用する流れの一部だ。CodexやChatGPTは研究者を置き換えるのではなく、データ集約的な探索を担う加速装置として機能し、科学者は検証や臨床的な意義の検討に集中できる。もし有望な候補が得られれば、AIが初期段階の創薬をどう変えるかのモデルケースとなり、膨大な生物学的アーカイブを新薬のための検索可能な資源へと変えていく可能性がある。